痛みのシステム“何故痛くなるのか?”
引用:HEALTH BEAUTY WELLNESS GERMANIUM ~ゲルマニウムとその使用法~ 監修/立花 庚明(セルフメディケーション研究所所長)
「痛い」という感覚はさまざまな理由で発生し、厄介な悩みのタネになるものです。
このような痛みが起きるシステムを知ることで、その原因を理解でき、結果的に治療・改善する為の知識を得ることができるのです。
整体などに行った際に、「背骨が曲がっている」「骨盤が歪んでいる」と言われることがある方は多いのではないでしょうか。
この表現は「骨自体が曲がっている」という誤解を招きやすいものです。
骨というのは身体の構造を支える『屋台骨』であり、基本的に曲がることがありません。
大きく曲げるような力が加われば、曲がる前に骨折してしまいます。
では何故「背骨が曲がっている」と言われるような状態になるのでしょうか。
背骨は小さいブロック状の骨を縦に積み上げたような形をしています。
小さく分けられていることによって、前後左右柔軟に動かすことができるのです。
そして、この背骨は腹筋や背筋などの筋肉で覆われることで、サポートされることで機能するのですが、これらのサポート役の筋肉がバランスよく働いていない状態になると、筋肉が背骨を強く引っ張ってしまったり、逆に圧迫してしまったりするのです。
そして、背骨のブロックが斜めに積まれたような形状となってしまい、いわゆる「背骨が曲がっている」と言われる状態になるのです。
つまりこの場合、骨そのものが曲がっているのではなく筋肉のバランスが崩れることで、背骨が押されて「背骨が曲がっているような状態」になってしまっているのです。
ただし、このような状態が長期間続くと実際に骨自体にも異常が生じることもあります。
負担によって疲労骨折する腰椎分離症など、本来は曲がることのないはずの骨が長い時間を掛けてゆっくりと負担を受けることで変形してしまうこともあるのです。
内臓の機能が低下したり、病気に掛かったりすると、別の筋肉が痛くなることがあります。
たとえば盲腸の場合、初期症状では盲腸のある下腹部ではなく、胃のあたりの筋肉に痛みを感じる、といったことがあります。
東洋医学では、内臓と経穴(ツボ)の関係性を密接なものとして捉えています。
身体の内側(内臓)と外側(経穴)は連携していて、お互いに影響を及ぼすと考えられています。
指圧等が内臓の異常にも効果があるのは、内臓と連携している経穴(ツボ)を刺激することによって、内臓の機能低下を改善させている、ということなのです。
実際に発生した痛みを鎮める方法は、古来より様々なものが研究されてきました。
医学の歴史は、痛みとの戦いの歴史といっても過言ではありません。
・鎮痛剤
アスピリンなどの鎮痛剤は、服用すると血液に吸収されます。
この血液に溶け込んだ成分が痛みを発生させる物質を作る酵素に働いて、その活動を抑えます。
その結果、痛みを発生させる物質の量が減少して痛みが和らぎます。
過度の使用は消化器系などに副作用を及ぼすことがある為、注意が必要です。
・湿布
冷湿布は一時的に患部を冷却することで、捻挫や打撲など関節や筋肉に生じた炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。逆に温湿布は患部を温めて血流をよくして活発にする効果があり、肩こりや腰痛の痛みを和らげます。また、多くの湿布にはインドメタシンなどの痛みを抑える物質が塗布されているので、これらを皮膚から吸収することによる鎮痛効果もあります。
・麻酔
局部麻酔や全身麻酔など、現代では麻酔の技術は最先端医療での重要な技術の一つです。
また、重度の痛みに対する神経ブロックなどの療法も麻酔の技術から生まれたものです。
・麻薬
阿片やモルヒネなどは、中枢神経そのものを抑制する為、強力な鎮痛効果があります。
そのため古来から鎮痛薬として使われてきました。
現在でも癌患者など、非常に強い痛みを継続的に抱える患者に対して有効な対処の一つになっています。
その一方で、依存症や中毒症状など重度の副作用を引き起こすケースもあり、厳重な管理が必要です。
・指圧、鍼灸
東洋医学の流れを汲んだ治療法で「経絡」と呼ばれるラインに沿って、症状に対応した部位を刺激することで筋肉の緊張をほぐしたり、血流を促進したり、痛みの伝達するゲートを抑制して痛みの解消をします。
ツボを刺激することで、血流や新陳代謝を活性化させるリフレクソロジーもこれに近いものです。
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